貝殻こけし舎

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BLOG

2023/08/06 08:46

 

「壁飾りカプセルシリーズ」をupしています。よかったら商品ページをご覧ください。

この作品をつくるにあたって、私の中で様々なことを考えたり、色々と思ったことを少し書いてみたいと思います。どうだろう?簡単にかけるだろうか。

ご存知の通り私は貝殻の可愛らしさにはまり、貝殻を使った人形を作って作品をつくり、作品を展示したり、時々ネットショップで販売もしています。貝殻のことから海洋生物や海そのものにも興味をもち、海の色々なことを知ろうとすると、途端に海の環境は様々な要因から深刻な問題を抱えているという現実を目の当たりにすることになります。

マイクロプラスチックの問題は多くの人の目や耳に入っていると思うので、ここでは多くを語りませんが、私も日頃から生活の中で、出来るだけ使い捨てプラスチックを使わないようにと心がけるようにしています。とはいえ、私たちの暮らしの買い物といえば、ほとんどのものがプラスチック容器や袋に包まれて販売されていて、毎日の生活から使い捨てプラスチックを出さない生活はまず無理ですよね。

最初にマイクロプラスチックの問題を知ったのは2015年に鵠沼公民館で高田秀重教授のお話会でした。あまりにもショッキングな内容過ぎて、行き場のない不安やら焦りやらを抱え込み、どう捉えていけばよいのか迷いの森に紛れ込んだ私は、プラスチックに対しての拒否感とプラスチックを使ってはいけない!という正義感のようなものをメラメラさせる…という極端な意識でそこから数年過ごすわけです。

ですが、私はもともとはプラスチックのおもちゃや雑貨のカラフルでキッチュな感じが大好きな人だったのです。若い頃は東南アジアへ旅をして、安っぽいけれどなんともいえない可愛らしさを秘めたプラスチック雑貨にわくわくキュンキュン胸を震わせてきた青春時代があります。つまり、私は私の中で気がついていないフリをしながら大きな分離の意識を抱えて生きていくわけです。

…そんな私がプラスチックを悪とする単純な分離の思考では物事がうまくいくわけがなく、自分の中でもゆるりゆるりと亀のスピードでプラスチックを敵と思う単純思考を解き始めていたのですが…2021年に大怪我をして手術入院をした時のことです。痛くて弱った私にすんなりとプラスチックのありがたみが届きました。私の怪我の手術がスムーズに行うことが出来たのは、プラスチックのおかげもあるな。…と、病院のベッドに横たわりながら、プラスチック容器の点滴をながめながら素直に思えたのでした。プラスチックが安心安全に私たちの暮らしを支えてくれているありがたさをしみじみ感じちゃったのでした。プラスチックとの和解。

相変わらずマイクロプラスチックの問題は解決されていません。が、私の中でプラスチックを敵として扱う分離の意識を外せたことは、私自身が生きやすくなりました。

貝殻こけし舎の作品は、できるだけ天然素材を用いて作りたいと思っています。が、この作品に使われたハート型の透明のケース(素材)をみたときに、直ぐにこれを使った壁飾りのイメージが浮かびました。今回は、天然素材を使う選択よりも「この素材で可愛いものを作ってみたい」の気持ちの方が大きかったので、思いきってつくってみました。

今後はわざわざ新たにプラスチック素材を購入して制作することは無いんじゃないかと思いますが、このレアな壁飾りを楽しんでいただける方がいらっしゃれば、ぜひお迎えいただきたいと思っています。

因みに、貝殻こけし舎は古物も扱ってまいります。古物ではプラスチック製の可愛いものや、リユース商品、リメイク商品なども登場すると思います。既にイベントなどで登場している貝殻こけしマグネットのプラスチックケースは、デッドストックの昭和の貝殻アクセサリーが収納されていたケースをリユースしています。ちょっと傷ついていたり新品ぽくないのは、そういうことであります。

この昭和のデッドストックの貝殻アクセサリーについて、またいつか書きたいと思います。